『先生の白い嘘』 感想
今日は『先生の白い嘘』(全8巻)を読んだのでその感想を呟きます。
⚠️ネタバレを含む記事となっているので、ご了承の上読み進めてください⚠️
冒頭の割り箸を2つに割る場面、多分どこかで見かけました。漫画の広告とかたまに飛んで立ち読みしてたりもするので。
選んだわけではなく生み落とされてしまったこの世界で、気付いたら人間として『男性・女性』のどちらかでその世界・国・家族・環境にいた私達。
多分テーマは「男女の核」や「性犯罪」を浮き彫りに描いていたんだと思います。
そのため性的表現の多さとグロテスクな場面もあるので、読む人は注意が必要かもです。絵もリアルめなので(;´ー`)
主人公は高校教師の女性 原 美鈴
その主人公の女友達 美奈子
美奈子と付き合っていて、いずれ結婚する男性 早藤
担任の美鈴先生が受け持つクラスメイトでちょっと問題を起こした男子生徒 新妻
主な登場人物はこの3人
おおまかなあらすじ?ぽいもの
主人公の美鈴先生が早藤にレイプされたことによる呪いのような恐怖心・怒り・自己との葛藤によって、新妻との関係が変化していきます。また、早藤の周りに現れる(主人公・美奈子含め)女性との関係性の変化が描かれます。
私は2日?前くらいに1巻から5巻まで一気に読んで、今日残り6・7・8巻を読みました。
それを前半・後半と分けるなら、前半を読んでいるときに私は随分と重くジメジメした気分になってた気がします。
作品を通して何を伝えたいのか、主人公や他の登場人物たちが何を思って動いているのかさっぱり分からず理解に苦しむ場面が多かったからです。
目隠しをされて特に自分から望んだでもない羊羹をただ食べさせられてた感じ。
それも、前半の段階では味覚に難アリな状態だから食感しか分からず
「なんでこの美味しくない物体を私は食べているんだろう……(º﹃º)」
という気分にもなりました。
ただ後半読んでみると、決定的な動きがあり全員に影響が出ます。
7巻を読み終えて「あと1巻で本当に色々まとまるんですかね?《(;´Д`)》問題山積みじゃない??」
とソワソワするレベルでしたが、最後はまあまあまとまった結末だったように思います。
登場人物全員が各々自分の人生にとって良い選択をしようともがいている様子が、私は印象に残りました。
それが世間一般的に「良い」という評価はされないと思います。
性犯罪・暴力によって多くの人たちが傷ついていて、そういった人たちがこの作品を読めるか、読んでこの結末に「良い」とは言いづらい部分もあるとは思います。
ただ私はあの結末を認めて、良いと評価したいし、できると思います。
それは私が性犯罪を受けたことがなく、登場人物たちの想いを真に理解することが難しいからです。
でも罪を許すことも、殺さないことも人間ができる優しさや強さだと私は思います。
前述した表現をそのまますると、私は羊羹がそんなに好きじゃないので一本食べ切る(作品を読み切る)のは結構苦しいところもありました。
今こうして読み終えた感想をまとめているのも、内容が重いから自分の意見を伝えることも躊躇いました。
ただ、読んでよかったとは素直に思います。もう一回読みたい・読める とは正直思いづらい部分ではありますが、こういう考えをもてた・知ることができたのはこの作品あってのことです。
作者の鳥飼 茜さんには作品への感謝と敬意を持ってお礼を伝えたいです。
ありがとうございました。
難しかったけど、感想を書けてよかったです。他の作品もおそらく近いうちにあげていきますのでよろしくです٩( 'ω’ )و
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2021.01.11 夜遅く
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